特長
あらゆる金属を対象とする高性能のポータブル発光分光装置として、SPECTROTESTは極めて広範なニーズに対応します。
CCD検出器
長期安定性に優れた高解像度CCD検出器を採用。分光器が小型(400mm)であるにもかかわらず、多数の元素が分析できます。
UVサンプルプローブ
旧型よりも軽量化されたUV分光器搭載型のプローブで、P(リン)、S(硫黄)、B(ホウ酸)、Sn(錫)などを分析。C(炭素)の分析精度が向上し、二相ステンレス鋼(Duplex)の検査に必要なN(窒素)も分析できます。また新型UVサンプルプローブは、アークモードおよびスパークモードの両方に対応しています。
ICALシステム
ICAL インテリジェント・キャリブレーション・ロジック)システムで、簡単に装置校正。ひとつの試料で標準化が完了するため、作業時間を大幅に短縮できます。また、経験豊富なオペレーターでも見落としがちな変化も、システムが自動認識して校正モードが起動。この機能のおかげで、装置が常に最適な状態で使用できます。
APF PLUS
APF(オートマチック・プログラム・ファインディング)機能により、測定開始直後に材質を自動チェック。その結果に対応する分析プログラムが自動的にロードされ、各材質に最適な測定パラメータで分析が実行されます。
SPECTROスクラビングシステム
スクラビングシステム(米国特許 Nr.7,227,636)が、アーク励起時において0.05%からC(炭素)の分析を可能にします。本システムにより、低合金鋼の材質検査が大気雰囲気で迅速におこなえます。
その他の特長
- 高速分析:最速2秒(ソーティングモード)
- バッテリーパックを利用したコードレスオペレーション
- アーク放電(大気中)で低合金鋼中の炭素を分析
- 管、ワイヤ、小型部品などの試料にも各種追加アダプタで対応
- 狭い場所でも測定可能なサンプルプローブ
- 広範囲をカバーするフレキシブルな元素選択(追加可)
- 金属分析の正確さで他の可搬型発光分光分析装置をリード
- 二相ステンレス鋼(duplex steel)内の窒素(N)が測定可能
- 放射線源を使用せず、操作も簡単で安全
- 場所を選ばず即座に分析できる機動性
- 充電式バッテリーでも稼動
- Fe、Al、Ni、Ti、Cu、Co、Zn、Sn、Pb、Mgベースの測定が可能
- USB、シリアル、LAN、VGAポートでデータ保存や外部出力などが自在
主な用途
SPECTROTESTは、下記のような金属の生産・加工・リサイクルの現場にぴった
りの分析装置です。
- 入荷材の鋼種チェック
- 生産現場での異材混入防止
- 石油化学プラントにおける使用配管材の確認
- 溶接シーム部の材質検査
- スクラップ売買時の迅速な鋼種確認
- スクラップの仕分け
- 高価格合金の選別やクラス分別
仕様
- 検出器:高解像度CCDマルチディテクタ
- 測定波長範囲:185-670nm
- プロファイリング:自動プロファイリング
- 励起:アーク放電(大気中)、スパーク放電(Arガス雰囲気中)
- OS:Windows 10 IoT
- 分析ソフト:成分分析、品種識別、異材判別(パス/フェイル)
- 電源:100-240V、±10%、50/60Hz(バッテリーでも稼動可)
- 出力:測定時320W、スタンバイ時60W
- 寸法:高さ 670× 幅 425× 奥行 330mm(本体部分のみ)
- 装置重量:33kg(本体部分のみ)
- 付属品:輸送用トロリー、サンプルプローブ、バッテリーパック、ICAL用試料、
汎用サンプルアダプタ、標準消耗品、プリンタ
- オプション:UVプローブ(測定波長範囲:174-196nm)、ロックブレーキ付ト
ロリー、プリンタ、バッテリーパック、SPECTROメタルデータベース、各種サン
プルアダプタ、SPECTROスクラビングシステム
なお、SPECTROTESTでは、オプションにてTCP-IP接続の自動化インターフェイスを装備することで、大量の試料を自動で処理することも可能となります。これにより、サンプルスループットを大幅に向上させることができます。